
インターネットやスマートフォンが当たり前のものとなった近年、Youtubeをはじめとした「動画」を中心とする様々なプラットファームやSNSなどのサービスがかなり広く普及するようになりました。
そんな「動画」の普及の中、動画コンテンツが持つ情報力や人々への影響力などが注目されるようになり「動画マーケティング」という言葉が誕生しました。


本記事では、動画マーティングについて詳しく解説していこうと思います。
この記事を最後まで読むことで、「動画マーケティング」についての知識を深め、そのメリットを理解することができるでしょう。
- 動画マーケティングの市場は実は非常に将来性のある分野である
- 動画マーケティングを行う際には、その目的をきちんと理解しておく必要がある
- 動画のメリットはテキストより細かいイメージの部分まで表現できるため伝わりやすい
- 動画のデメリットはとにかく制作過程が大変なこと
- ライザップや日清カップヌードルは、動画マーケティングの成功例
- 動画マーケティングを行う上で、SNSの活用と共感性は重要になってく
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動画マーケティングとは
まずそもそも皆さんは「動画マーケティング」という言葉を聞いたことはありますか?

動画マーケティングとは動画コンテンツをインターネット上にアップロードし、商品やサービスの宣伝・広告を行ったり、企業そのものを認知してもらうなどのプロモーションを行い、コンテンツによって顧客となる視聴者に対して積極的な働きかけを行うことを目的としたマーケティング活動の一つです。
日本にiPhoneが上陸して12年たった今では、日本国民のスマートフォン普及率は85.1%(2019年2月時点)だそうです。
日本国民の8割以上が即座にインターネットにアクセスすることができる今の時代では、動画マーケティングによる効果というのは計り知れないほど大きいものといえるでしょう。
動画マーケティングの市場
年々規模が拡大している動画マーケティング市場。
動画マーケティング市場の規模は、近年では毎年、前年比が100%を超えているといった急成長ぶりを見せています。
このような急成長の裏には、様々な企業の商品やサービス、また企業自身のブランディングを目的とした動画広告の活用や、5G の到来などの要因が絡んでいます。
ここではそれらに関して解説していこうと思います。
- インターネット広告業界の発展
- 5Gの到来
インターネット広告業界の発展
インターネット広告による発展といえばやはりYoutubeというのが一番に頭に浮かびますね。
スマートフォンが広く普及したことで、人々が「いつでもどこでも」Youtubeの動画を開けるようになりました。
また、スマートフォンのみならず「タブレット」と呼ばれるモバイルデバイスの普及によってスマートフォンのような比較的小さい画面ではなく、少し大きめの画面で動画を視聴することも可能になりました。
様々な画面サイズへの適応とともに、高画質化を急速に進んでいます。
さらにテキストコンテンツや写真コンテンツといった従来のコンテンツに比べて動画コンテンツは短時間で大量の情報を視聴者に効果的に伝えることができますし、視聴者は受動的に情報を得ることもできます。
インターネット利用動向に関する調査では、49歳以下の約70%以上もの人が月に一回以上Youtube を利用しており、50歳以上でも約30%という増加率で有料動画アプリケーションの利用者が増えました。
つまり動画コンテンツは、そのメリット故に若年層に限らず、幅広い年代に受け入れられることができるということです。


5Gの到来
2020年の春からいよいよ日本国内でも5G通信の導入が始まります。
5Gが導入されると、通信速度は4Gのころのおよそ20倍以上の通信速度になるといわれています。
そうなれば、4K / 8Kといった超高解像度の動画のストリーミング再生が今までにないくらいスムーズになりますし、映像クオリティを格段に上がり、滑らかな動画を楽しむことができます。
また、これまでは4GのままYoutubeを閲覧しているとかなりの通信量を消費してしまい、通信制限などに悩まされていた人も少なくないでしょう。
5G 通信では、動画視聴の際にかかる通信コストをかなり大幅にカットすることができるのでWi-Fi環境が整っていない屋外でも何も気にせずに動画を閲覧することができます。

動画マーケティングの目的
Youtubeなどで個人レベルで行われてきた動画マーケティングが、今では企業レベルで行われています。
そこまで動画マーケティングが注目されているのは、動画マーケティングがもたらす効果が非常に大きなものがあるからに他ありません。
動画マーケティングには以下の3点があげられます。
- 商品などの認知向上
- 企業ブランディング
- 他の媒体への誘導
商品などの認知向上
動画マーケティングを行う目的の1つ目は、商品やサービスなどの認知度を上げることです。
どれだけ素晴らしい商品やサービスを開発しようとも、そもそもそれを知られていなかったら、顧客は商品を買ったりサービスを利用したりしてくれないのです。
これはごく当たり前のことですが 、ものすごく大事なことです。
商品宣伝をテキスト形式ではなく、動画形式にシフトすることで、写真やテキストでは伝えきれなかった実際の使用風景や、商品の雰囲気など細かいところまで視聴者に伝えることができます。
このように動画を通して商品やサービスに関する顧客の理解を深めることでさらなる売り上げの上昇につなげることができます。
少し実商品名を上げさせていただくと、「倒れるだけで腹筋ワンダーコア」という商品をご存じでしょうか。
おそらくこの商品の名前を知らない人はあまりいないのではないでしょうか。
インパクトの強いCMでありながら、商品の使い方雰囲気など細かいところまで視聴者に伝わるという点で非常に優れたCMであったと思います。
この商品の宣伝広告手段は主にはTVのCMでしたが、動画コンテンツのメリットを存分に使った素晴らしいCMでした。
企業ブランディング
動画マーケティングを行う目的の2つ目は、視聴者に企業の商品やサービスに対して信頼や安心感などを持ってもらうことです。
顧客に、企業の商品の購入やサービスの利用を促すには、その企業への信頼や安心感というのはなくてはならないものです。
また商品やサービスを販売するためのプロモーション的な企業ブランディング以外にもリクルートを目的とした企業ブランディングなどもあります。
企業の理念やコンセプトを一番最初に明確にしたうえで、それに沿ってメッセージ性やストーリー性に富んだ動画を作成するとよいでしょう。
動画コンテンツによる企業のブランディングは、商品・サービスのプロモーション以外にも人材採用の場面でも非常に有効です。
動画コンテンツでは、テキストコンテンツでは伝えきれない詳しい職場の雰囲気や魅力を存分伝えることができます。
また伝え方も動画の取り方や編集の仕方によって千差万別に変わっていきます。

他の媒体への誘導
動画マーケティングを行う目的の3つ目は、他の媒体へ視聴者を誘導できるという点です。
動画でいくらその商品やサービスの価値や魅力を伝えたところで、それがそのまま消費者の購入につながるというわけではありません。
動画内で、その商品やサービスの魅力を存分に伝えて視聴者の商品やサービスに対する興味や関心が最高潮に達する時点で、その商品やサービスに関するWEBページや購入画面、またはお申込み画面などに誘導することができます。
これは動画コンテンツはテキストコンテンツや写真コンテンツなどと比べて、視聴者をより引き込みやすいという特徴を持っています。
ですのでこれは動画コンテンツならではといえます。
動画マーケティングのメリット
ここでは、動画マーケティングを行うメリットについて詳しく解説していこうと思います。
動画マーケティングを行うことのメリットはまず、大きく分けると以下のような2点をあげられます。
- 動画のほうが訴求しやすい
- より多くの人に訴求しやすい
動画の方が訴求しやすい
動画マーケティングを行うメリットの一つ目は、テキストや写真と比べて動画のほうが視覚的に視聴者に訴えかけているので、より強みを訴求しやすいという点です。
その商品やサービスの特徴をずらっと何十行にも及ぶ文章で細かく説明されてもきっといまいち理解できないでしょう。
ですがほんの数秒から十数秒の動画を見ればきっと理解できるでしょう。
動画は先ほども少し説明しましたが、言葉ではどうしても伝えきれないイメージや雰囲気、ニュアンスの違いなども表現することができます。
他にも、読むことすらも難しい抽象概念の説明なども、動画のアニメーション効果などを有効的に活用すれば伝わりやすいでしょう。
動画コンテンツは、視聴者に強い印象を持たせるので、商品やサービスのことを視聴者が思い出すきっかけにもなります。


多くの人に訴求しやすい
動画マーケティングを行うメリットの二つ目は、より多くの人に訴求しやすいという点です。
動画は、クオリティーが高かったり、視聴者受けが良かったりするとSNSなどで拡散・共有され自分が予想していた以上に動画が視聴されるといった現象がよくあります。
最近ではこの現象を「バズる」なんて呼んだりします。
動画が人から人へどんどん拡散・共有されることでより多くの人の目に留まることができます。
このように動画は高い広告効果や集客能力を持っているといったメリットがあります。
動画マーケティングのデメリット
続いては、動画マーケティングを行う上でのデメリットに関して説明していこうと思います。
動画マーケティングを行うデメリットは、以下の2点があげられます。
- 動画制作の方法がわからない
- 工数・時間がかかる
動画制作の方法がわからない
動画マーケティングを行うデメリットの一つ目は、まずそもそも動画制作の方法がわからないという点です。
自分で作りたい動画のイメージやビジョンがあっても動画作成というの非常に難しいため、そもそも動画制作の方法がわからずに諦めてしまうといったケースんも少なくないでしょう。
動画制作では、主に動画制作用のソフトを自分が操作するパソコンにダウンロードし、そのソフト上で動画を作成していくというのが大まかな流れなのですが、そのソフトの操作も初心者にとっては非常に難しいと思います。
そこは慣れるか、別の人に頼む以外に方法はありません。
参考【2020年最新】おすすめ動画編集ソフトを紹介!初心者も安心の選び方まで解説!工数・時間がかかる
動画マーケティングを行う上でのデメリットの二つ目は、工数・時間がかかるという点です。
上記でも説明しましたが、動画制作を行うためには動画制作用のソフトが必要なのですが、そのソフトの操作などが初心者がいきなり触って使いこなせることはほとんどないでしょう。
それに加えて、動画制作と一言で言っても、テロップや字幕を付けたりエフェクトやトランジション、アニメーション、オープニングとエンディング部分、カットなどなど実はかなり工数が多くて手間と時間がかかる作業なのです。
もちろん、動画のクオリティーを追求すればするほど余計に時間がかかります。
動画マーケティングの成功事例
ここでは、すでに動画マーケティングという分野で成功した企業の成功事例についてみていこうと思います。
本章では以下の二社について取り上げます。
- ライザップ
- 日清カップヌードル
ライザップ
ライザアップの動画マーケティングは誰が何と言おうとも成功といえるでしょう。
動画広告とテレビCMで放送されることが多いですね。
始めは有名人の人ライザップを経験してもらい、独特な耳に残るサウンドとともに極端にひどい体系から大変身するという非常にインパクトの強い動画ですよね。
最近では一般の人が出ていたりもします。
皆さんはもしかしたら気づいていないかもしれませんが、あの動画ではライザップがどんなサービスを提供していて、どれくらいの期間でどんなことを具体的やっていくかなどの説明は一切言葉でされていません。
しかし、動画で流れている人のビフォーとアフターのインパクトがものすごく、また「結果にコミットする」というワンフレーズだけでなんとなく伝わってきますよね。
動画のインパクトで自分たちのサービスを伝えるという点でライザップの動画マーケティングは非常にすばらしいものですね。

日清カップヌードル
続いては日清カップヌードルです。
カップヌードルもなかなかインパクトのある動画広告やテレビCMを出しているため、何かしら思い浮かぶ方もいるかもしれませんね。

その為、広告やCMも様々あります。
日清カップヌードルのテレビCMは「その時代背景を表現したユニークさ」と「そのCMで伝えたいメッセージ」というセットになっていることが多いです。
一例をあげると2009年のリーマンショック以降、就職氷河期が続いたという社会背景をもとに吹雪が吹く中、就活スーツを身にまとった若者が北極熊を前に企業面接するというなんともユニークな作品ですね。
そして最後には「SURVIVE!(生き残れ!)」という熱いメッセージがあります。
ちょうど就職氷河期で苦しむ若者たちをターゲットにしたインパクトの強い、刺さるテーマです。
動画マーケティングを上手く活用する方法
ここまで動画マーケティングについて詳しい説明をしてきましたが、動画マーケティングを知っているだけでは何の意味もありません。
動画マーケティングは、その活用方法を知ってこそ意味を持つようになります。
ここでは大きく分けて以下の2つの方法について解説していこうと思います。
- 他のSNSなどを活用する
- 共感されるものにする
ここをしっかり読んで動画マーケティングの活用法をぜひともマスターしていってください。
他のSNSなどを活用する
動画マーケティングを上手に活用する方法の一つ目は、ほかのSNSを活用することです。
動画マーケティングを行う上で有効活用しやすい代表的なSNSを2つほど紹介していこうと思います。
まずは、Facebookです。
日本のSNSの始まりといえばFacebookですよね。
Facebookは実名によるアカウント登録のためどちらかというとオンラインというよりかはオフラインでの人とのつながりがあるのが特徴です。
それゆえに、Facebookにおいて法人ではなく個人でも成功すれば、信頼性が高いという口コミが広がる可能性が非常に高いといえます。
Facebookでは約30秒から60秒の短編動画の公開が可能ですので、シンプルで且つわかりやすい動画などは非常に効果的です。
続いてはTwitter です。
Twitterはもともとテキストコンテンツが主として始まりましたが、写真コンテンツや動画コンテンツの掲載が少しづつ可能になりました。
今では最大140秒(2分20秒)もの動画を公開することができました。
またTwitterにはツイッターならではの拡散方式である「リツイート」と呼ばれる機能があります。
これは他人が投稿したツイートをさらに自分のタイムライン上に再度ツイートすることです。
この機能により、全く無名な人でも投稿する動画を工夫したりすることで自分が全く知らい「誰か」にその動画を届けることができるのです。
話題性を持たせたかったり、とにかく多くの人に見てもらいたいならTwiter を上手に活用することは非常に効果的です。
共感されるものにする
続いて動画マーケティングを上手に活用する方法の二つ目は、共感されるものにすることです。

具体的にどのようなことが重要になるのかというと、動画内で「ストーリー性」を持たせることです。
例えば、何かの商品のプロモーションを動画にした場合、「何のためにその商品を作っているのか」、また「何にこだわってその商品を作っているのか」といった部分にストーリー性やドラマ性を付け加えて表現するとよいでしょう。
このようにすることで、より視聴者や顧客の共感を得やすくなるため非常に効果的です。
【まとめ】動画マーケティングとは
以上が動画マーケティングについての解説になりますがいかがでしたでしょうか。
動画マーケティングについての理解を深めることはできましたか。
最後にもう一度今回の記事の内容についてまとめました。
- 動画マーケティングとは動画コンテンツを通じてプロモーションや顧客への積極的な働きかけを行うこと
- 動画マーケティングの市場はインターネット広告や5Gの発展のため非常に盛り上がっている
- 動画マーケティングを行うのは、商品や企業の認知度、ブランド力を上げたり、他媒体への誘導が目的
- 動画のメリットはテキストより細かいイメージの部分まで表現できるため伝わりやすい
- 動画のデメリットはとにかく制作過程が大変
- ライザップや日清カップヌードルは、ほかにはない動画ならではの工夫やユニークさをうまく使って動画マーケティングを成功させた
- 動画マーケティングを行う上で、SNSの活用と共感性は重要になってく
動画マーケティングは非常に将来性のある分野ですが、動画制作の難易度や手間などによりまだ完全には普及していません。
ですが5Gが一般家庭レベルまで普及してしまえば、動画マーケティングという分野はかなり盛り上がります。
まだ盛り上がっていない今だからこそ、今のうちから動画制作について学んだりと準備しておくと、今後動画ブームの波が来た時にいち早く成功を手にできるかもしれません。